2/26 くもり
腕の傷が薄くなったかもしれない。風呂で確かめた。バイトでカッターナイフを使ったから、腕の傷のことが気になった。このくらいなら夏にノースリーブを着てもいい。
外から猫の鳴き声が聞こえる。
2/27 くもり、寒い
疲れているのか、先が不安なのか、暗い気持ちになったから、映画を観た。『ケイコ 目を澄ませて』 出てくる河川敷が家の近くの河川敷と似ている。電車の音とか、堤防のかたむき具合とか。ケイコの家の雰囲気がすきだった。わたしもあんな家に住みたい。暗い気持ちはどこかに消えて、エッセイを一つ書いた。書きたいものを書けた気がする。
2/28 晴れ
主張できない。もっとじぶんを持ちたい。
2/29 くもりのち雨
こころもからだもそわそわして、泣いてしまいそうだった。早退した。帰る前、上司が背中にカイロを貼ってくれた。ずっとあたたかくてお守りみたいだった。上手に暮らせない。ひとのやさしさに甘えてばかり。ままならない。
3/1 晴れ、とても寒い
恋人とちょっと喧嘩をして、はじめて喧嘩をして、どうにも寝つけず、夜中のさむい街を歩いた。頭をひやす。からだがひえる。浮さんの「やさしい人」を聴く。
毎日 落ち込んでいる僕は
君の悲しみに気づかない
毎日 諦めない僕を
諦めず見守るやさしい人
※正式な歌詞を見つけられませんでした。表記は正しくないと思います。すみません。
家に帰って、眠る恋人の頬をつめたい手でさわる。起きた。もーもちゃん、と呼ばれて、泣きそうになった。
3/2 くもり
帰りの電車で『富士日記』を読む。読めた。やっと読めた。主治医と「本を読めるかどうか」をこころの健康のバロメーターにしている。読めるから、元気? と思ったけれど、元気になるために読んだのではないか。じぶんから変えていくこともできるのではないか。かるく、そんなことを思った。
考えごとをしていたら、近づいてくるひとがあり、おどろいた。あっさだった。駅の裏でよく会う気がする。
3/3 晴れ
昼にミスドのドーナツを食べた。ポンデリングとゴールデンチョコレート。
藤原実資が愚痴を言う。その妻が「じゃあそれ 日記に書けばよろしいのでは?」と言う。なんだかじぶんが言われているような心地になる。『光る君へ』おもしろい。