2/5-2/11

2/5 雨

昼頃、父が亡くなった。五十五歳だった。

母の礼服を出す。パンツのものとワンピース。わたしはパンツのものを、上の妹はワンピースを着ることになった。下の妹は制服。ジャケットのボタンが取れていた。母は家にある黒い服から手ごろなボタンを探した。

 

2/6  くもり、一時雨

京都へ。「(体が)元気ならごはんに行こう」と誘ってくれた。

四条駅で乗り換えるとき「これ志津屋のパンより美味しいねん」と話しているひとがいた。その会話に気を取られて、流れるようにSuicaをタッチしたら、改札に引っかかった。

河原町から烏丸の地下道で泣いた。泣きながら怒ったり笑ったりして情緒がおかしかった。人が死んでも生活は止まらない。そんなこと知らなかった。

 

2/7  くもり時々雨

電車で琵琶湖を一周した。恋人の勧めだった。きっと家にいたらひとりでめそめそするからそう提案してくれたのだろう。駅に着くころ雨が降った。グッバイ洗濯物。本とコーヒーを買って、山科まで出る。そこから湖西線に乗る。大津京の待合で四十分ほど電車を待った。敦賀行きの新快速に乗り、北上。湖側の席に座る。時折、琵琶湖が見える。雨が止んだ。『石狩少女』を読み終えた。

近江塩津で乗換。播州赤穂行き。車内の電光掲示板に播州赤穂までのすべての停車駅が流れた。帰りも湖側に座った。日が差した。『伊勢物語』を読んだ。

 

2/8 くもり

信楽へ。ひんやりしていた。あちらこちらにたぬきがいて、かわいい。十センチほどのたぬきを買った。目がきゅるんとしている。机に飾るつもり。

 

2/9 

二回泣いた。一度目は母の前で、二度目は夜中に泣いた。四年会っていなかった(十七年一緒に暮らした)父が亡くなるだけでこんなにもかなしい。心臓を裂かれるような心地。

 

2/10 晴れのちくもり

父の直葬だった。死んだ父はわたしが知っている父と姿が違った。ほんとうに死んでしまったのかしら。まだどこかで生きていそう。と思った。父の名前に「故」と付いていた。それが死んだ証のように思えた。下の妹がわたしたちの似顔絵を描いてくれて、そこに寄書きをして棺に入れた。

帰りに花を買った。ももを買った。わたしの名前は花のももからきている。夏生まれだけど。花瓶に入れたら窮屈そうだった。ももを見ながらひとりでお酒を飲んだ。

 

2/11 晴れ

梅田で御堂筋線に乗り換える。看板に違和感を覚える。記憶にあるものと間違い探しをする。千里中央までだった路線が駅の開業により延びていた。三月から箕面まで行けるようになるらしい。

心斎橋駅で降りる。神乃珈琲へ。『め生える』を読む。立春ブレンドとフレンチトーストを注文した。メープルシロップをひたひたにかける。

なんばまで歩く。人が多い。なんばパークスシネマで『哀れなるものたち』を観た。ずっとどきどきしていた。音楽がそうさせたように思う。帰りの電車でサントラを聴く。

f:id:y0kan:20240212082001j:image

1/29-2/4

1/29

起きたらさみしかった。荷物を片付ける。洗濯をまわす。セブンイレブンでパンとコーヒーを買う。漫画を読む。からだを日常に戻していく。

 

1/30

朝食にオールドファッションカラメルカスタードを食べる。重かった。婦人科に行こうと思っていたが、明日に延期した。

先週の日記を仕上げる。旅行中に日記をつける余裕がない。写真やGoogleマップを確認しながら書く。記録に残っていることをわざわざ文章にする必要はないような気がした。文章に残すものと残さないものって何がちがうのだろう。

蟹の親子『脳のお休み』を読み終える。やみつきになる。きっとまた読むだろう。新しく出る日記集も予約した。

 

1/31 くもりのち雨

午前中に婦人科へ。内診をしたのでいつもより高い。

十八時から友人と飲んだ。はじめは駅に新しくできた餃子酒場へ。

頼んだもの レモンサワー(わたし)、ハイボール(友人)、餃子六個、枝豆、蒸し鶏のサラダ、うずらの味玉

かましい店だった。注文したものを大声で唱えられる。出勤してきたら客に対しても「本日もよろしくお願いします」と言う。ゆっくり飲めやしない。一杯飲んで、鳥貴族に移った。

たんと話した。中学校のころのこと、むかしの彼氏のこと、高校のころのいざこざのこと、サークルのこと、気になっているひとのこと、恋人のこと、カラオケ屋のバイトのこと、兄妹・姉妹のこと、親のこと、旅行のこと。久しぶりにむかしの彼氏の名前を口にした。はて、ほんとうに存在していたのかしら、と思った。

わたしは文章を書いていて、友人は演劇や舞踊をやっている。芸術をするたのしさやくるしさを語った。自分のことを話すのは気恥ずかしかったが、真面目に聞いてくれるので、調子に乗って話した。

気づいたら二十三時だった。家は目と鼻の先にあり、帰り道でも話す。霧雨だった。

頼んだもの みかんのお酒、ミックスジュース、はちみつレモン(わたし)、知多ハイボール、いちごミルク、ホットジンジャー(友人)、貴族焼(もも・たれ)、つくねチーズ、ハート、山芋の鉄板焼

 

2/1 くもり

新しいアルバイトがはじまった。外向的なひとに打ちのめされた。自分が悪いことをしている気分になった。

 

2/2 くもり

母が朝食に食パンをフライパンで焼いてくれた。フライパンパンすき。

父が危篤だと知らせが入った。明日、面会に行く。なかなか寝つけなかった。

 

2/3 くもり

十三時、面会へ。父はいちばん端の部屋にいた。髪は薄くなり、顔は黄色かった。髭はすこし生えている。知っている父の姿ではなかった。しかし、眠っているとき、目がすこし開いているのは変わっていなかった。「パパ、来たよ」と声をかける。袋からノンアルコールビールを出して机に置いた。大人になったらビールを買ってあげる。こどものころに約束した。約束したときのことは覚えていない。父がいつもうれしそうにその話をしていたから記憶に残っている。

話したいことがたくさんあった。けれども、十分ほどで病室を出た。ここに居続けるのはくるしかった。実感がなくて、父ではない誰かに話しかけている心地がした。

梅田のPRONTOで遅めの昼食をとる。ホットコーヒーとブリュレバウムを頼んだ。

上の妹といつもと同じように遊んだ。ドンキ、三番街、紀伊國屋に行った。

母が下の妹に事情を話す。今日、吹奏楽のコンクールがあり、動揺させないために黙っていた。妹は声をあげて泣いた。抱きしめてわたしも泣いた。明日、叔母と一緒に面会に行くこととなった。

夕食は恵方巻。下の妹が「鮭と昆布のおにぎりを頼んだのに、昆布と昆布やったで」と言う。コンクールに持っていった昼食の話である。母が「え! 鮭フレークの蓋を開けた記憶はあるのに!」と言った。皆で笑った。笑いがとまらなかった。

 

2/4 晴れ

京橋集合。ミスドのドーナツビュッフェへ。千八百円。一時間。

恋人はポン・デ・リング攻め。わたしは値段の高いマフィンやパイを選ぶ。重たかった。ふたりとも元を取れた。恋人は計算しながら食べていた。わたしは後日計算した。九時開店の店に十時に入店した。まだ商品は出揃っていなかったが、空いていた。

 

以前使っていたiPhoneが思っていたよりも高く売れた。SIMロックを解除するのに手古摺った。

T・ジョイ梅田で『大室家』を観る。コラボドリンクを買うとコースターがもらえる。付き添いのわたしも頼む。「さっきiPhoneが高く売れたからやろ、ちょろ」と言われる。そのとおりである。

久しぶりにジャンカラへ。懐メロをいれる。アニメを観ていないのに「プリキュア5、スマイルgo go!」をフルで歌える恋人がちょっときもい。

ゲームセンターを出たら涙が出てきた。親の死期が迫っていて、平気でいられるわけがない。家に荷物を取りに帰り、滋賀へ。いま自分がいちばん安心する選択をした。

やきとり大吉へ。カシスソーダを飲んだ。夜ごはんを食べられるだろうか、と話していたが杞憂だった。店のひとが「今日はつくねに焼き目がつきにくいな」と言った。焼いているのを見ていたら、「空いてるお皿、お下げしましょうか」と言われた。お酒を飲んで朗らかになる。

1/22-1/28

1/22 晴れ

襖を開ける。窓を開ける。シーツを洗濯し、布団を干す。卵かけごはんをかけこむ。

カーテンを閉めて『光る君へ』を観る。そのあとTwitterで感想を見て、はあ、と思ったり、へえ、と思ったり、くくくと笑ったりする。これがけっこうすき。本や映画の感想をサーチすることは決してないのだけれど、ドラマは別。

結束バンドのライブアルバムがいい。のりのりで日記をつけている。

 

1/23 晴れ とても寒い

七時に起きて、一時間半ほど炬燵で寝た。

ホリーズカフェで本を読む。ちまちま平家物語を読んでいる。分厚いから進んでいるように感じない。そのあと図書館へ。道中で真っ白な鳥を見た。小さくはないけれど小柄な鳥だった。絵本を借りた。

又吉さんのYouTubeを見た。「2024年 又吉に直してほしいところ」として、スパイクの小川さんが「もじもじしない」と挙げていて笑った。

 

1/24 いっそう寒い

昨晩、Wordの様子がおかしかった。原因はフォルダの名前を変えたことではないだろうか、と思って、フォルダを触っていたら、全てのファイルが入ったドキュメントフォルダを消してしまい、焦る。ゴミ箱には入らないと警告があり、さてどうしよう。

もしかして戻せる? Ctrl+Zを押す。ドキュメントフォルダが復活した。変な汗をかいた。起きたらWordの様子が戻っていた。よかった。

昼にレトルトカレーを食べた。湯を沸かしている間、平家物語を読む。こういう手隙の時間の読書が非常にすきだ。

一日中、ウェブサイトのことをしていた。すこし前進。

 

1/25 くもり 一時、雪

神社へお守りを返しにいった。雪が降ってきた。雪を浴びる。寒くなって傘を差した。傘の中にいると雨と同じように、ぼ、ぼ、ぼ、と音が鳴る。神社へ着くと雪が止んだ。お守りを返して、新しいものを買う。交通お守り。

予定が早まり、今日、恋人のもとへ行くことに。

紀伊國屋へ寄る。『富士日記』の下巻がほしかった。上と中はあるのに、下がない。乗換まで十五分。諦めてJRのほうへ向かった。雪の影響で新快速は七分遅れていた。

飲みものを買い忘れ、電車の中で気分が悪くなる。血の気が引くとはこういうことかと実感する。到着してすぐに水を買った。

くら寿司へ。ふたりで十皿。ビッくらポンは二回。「鮮度くん」のアニメーションになり、「これは当たり確定だよ」と教えてもらう。鮮度くんが菌に負けない(負けられない)からだと言う。久しぶりにビッくらポンが当たった。うれしい。恋人にお守りを渡した。

 

1/26 くもり時々雨

十一時起床。明日行く予定だった公演が中止になった。

明日、零時に出発のため仮眠をとる。眠れず『ナイル殺人事件』の続きを観た。

 

1/27 晴れ

零時出発。運転席と助手席の間にじゃがりこを置く。

岡崎SAで夜食にエビマヨおにぎりを食べる。抹茶味のしるこサンドも買った。運転を交代する。運転が苦手である。変に力が入って肩が凝る。手汗をかく。藤枝PAで交代してもらった。わたしが運転している間に恋人のHPが回復したようでよかった。

足柄SAでお風呂に入る。空が明るくなりはじめた。

七時、東京に到着。車を停めて、雑司が谷駅東京メトロ都営地下鉄の一日乗車券を買う。わたしは磁気のものを、恋人はPASMOを発行してそこに乗車券をつけていた。副都心線に乗って東新宿駅で降り、ホテルに荷物を預ける。身軽になった。朝食の店を調べる。エジンバラを見つけた。「これ小原さんのエッセイに出てくるところや」「じゃあ行こう」

モーニングを頼む。千円。ロールパンセット・トーストパンセット・ぞうすいの三つから選べて、ぞうすいは売り切れだと言った。ロールパンセットとトーストパンセットを一つずつ注文して、パンを一つ交換することにした。わたしはブレンドを、恋人はホットミルクを選ぶ。三時間毎にオーダーをお願いします、というようなことを言った。長時間滞在することができるようだ。恋人が「ふう」と言いながら食事していた。わたしは黙ると寝てしまいそうだった。徹夜の代償。ふたりとも若さでどうにかしている。デザートにアイスクリームが出てきた。

副都心線に乗って池袋へ。アニメイトに入る。CDを買おうと列に並んだが、列が思った以上に長く、買うのをやめた。

ホテルメトロポリタンにあるカフェでSuicaのペンギンのケーキを買う。一日五十個限定。イートインはランチの予約がいっぱいでできないと言われ、公園で食べることに。恋人がフォークでペンギンの目や口を動かして変な顔にして遊んでいた。キャラクターはパーツのバランスが重要なのだ。かなり濃い。中にベリーソースが入っていた。

f:id:y0kan:20240130145302j:image

下北沢へ。副都心線明治神宮前駅まで出て、千代田線で代々木上原駅、そこから小田急に乗る。iPhoneの地図アプリでは、地下鉄を優先とした経路を調べられて便利だ。改札を出ずに小田急に乗り換えた。わたしは窓口で精算をして、恋人はPASMOにチャージをして、下北沢駅を降りる。窓口でなんと説明しよう、と不安だったが、駅員も慣れているようで「百四十円ね」と言うだけだった。駅前でチラシを配布していた。恋人はループの無料券がほしかったが、渡されたのは「新しい恋を探しませんか」というチラシだった。

『ぼっち・ざ・ろっく』のSTARRYのモデルとなったライブハウスを見た。

日記屋月日へ。あまりじっくり見ることができなかった。次にB&Bへ。あれもほしいこれもほしいと思った。いまいちばんほしいのは『富士日記』の下巻だったのでそれを買った。ひとりならすぐにドトールに入って本を読むところだった。

井の頭線で渋谷駅に出る。渋谷マークシティに出た。イーストモールの二階からメトロに乗れるね、と話して、ふたりでハッとする。ちょうど一年前にも同じ会話をしていた。めっちゃ笑う。わたしたちは昨年の一月四週目にも東京へ来た。銀座線に乗る。オセロをして負けた。京橋駅で降りる。

ポリスミュージアムへ。ピーポくんのぬいぐるみがコインロッカーで売られていた。

ドトールで休憩する。夕食の予約まで時間がある。ふたりとも身体が限界に近づいていた。ホテルにチェックインして休もう、となった。腰が痛かった。丸ノ内線に乗る。

ホテルの自販機でナタデココが百十円で売られていた。安い。恋人はホテルにあった梅昆布茶を「おいしいおいしい」と飲んでいる。横になって回復。

大江戸線に乗って牛込神楽坂駅で降りる。イカセンターへ。わたしはあんず酒を、恋人はジンジャーエールを頼む。イカしゅうまい、アオリイカの刺身、タコの唐揚げ、ゲソ唐揚げ、イカわさびを注文した。捌く前に生きたイカを見せてもらった。生簀からイカを取るひとになりたい、と言ったら呆れられた。胃痛がはじまる。先にゲソの刺身が出てきた。まだ動いている。口に張りついてくる、と恋人は言ったが、わたしは感じられなかった。からだの刺身が出てきた。まずはそのまま食べて、そのあと塩やわさび醤油をつけて、とのことだった。旨すぎる。あっという間に食べ終えてしまった。

胃痛が続くので太田胃散を買って飲んだ。恋人が爆笑していた。

飯田橋から有楽町線に乗り、車を取りに行く。近くて安いところに停めなおす。胃痛はすぐ治った。

十一時就寝。三十六時間起きていた。三万歩歩いた。

 

1/28 くもり

七時起床。ホテルで朝食をとった。荷物の片付けに時間がかかる。

九時、ホテルの前で恋人の車を待つ。シャッターや電線が揺れた。地震だったらしい。

東京駅でお土産を見る。家に東京ばな奈を買った。Suicaのペンギンのグッズを置いている店があると聞き、探す。階段を上ったり下りたりする。改札内にあることがわかり、入場券を買う。JRの改札内も店が充実していて驚いた。「TOKYO!!!(トーキョーみっつ)」という店へ。ハンカチを買った。

藤子・F・不二雄ミュージアムへ。時間がなくて首都高速に乗った。

カフェは四十組待ちだった。Airウェイトで順番を気にしながら、展示を見る。ピー助の前で写真を撮った。ピー助はほんとうに池に入っていた。はらっぱからスカイツリーが見えた。Fシアターでアニメを観る。入場切符を切ってもらう。穴は「F」の形をしている。

カフェへ。わたしは「アンキパンdeフレンチトースト」と「ウソ800」(ハーブティー)を、恋人は「のんびりのび太うどん」と「じじじじいんじゃーえーる」を頼む。待っている間、どこのさわやかに行くのかを話した。わたしたちは食事をしながら次の食事の話をしていることが往々にしてある。

展示室を見て、ミュージアムショップへ。オバケのQ太郎のぬいぐるみを買った。Qちゃんは袋に入れられる。店員さんが「透けてるQちゃん、かわいくないですか?」と言った。「いつも思うんです」と微笑んだ。こうして声をかけてくれたのがとてもうれしかった。Qちゃんの足には肉球があった。

Fミュに来たことをストーリーズにのせた。中学生のころ、ドラえもんがすきで知り合ったインターネットの友人がいいねをくれた。こうしていまも繋がっていることがうれしい。

給油して高速道路にのる。海老名SAで東京ばな奈のソフトクリームを買った。おいしい。車で名探偵コナンの話になり、キャラクターの解説をしてもらった。キャラクターこそ知っているが、それぞれの立場がわからなかったのだ。すっきりした。

高速道路を降りて、さわやかへ行く。げんこつハンバーグとライスを頼んだ。

「ハンバーグを焼いてもらったあと、ももちゃんが言うことわかるで」「なに?」「ハンバーグ焼くひとになりたい」

ハンバーグを焼いてもらったあと、やはりそのような気持ちになった。お見通し。LINEにアルバムを作ってふたりで見た。

二十二時、滋賀に到着。恋人と別れ、新快速に乗った。じいん、とした。

1/15-1/21

1/15 くもり

6時起床。iPhoneに「ジャーナル」が追加されていた。昨日買ったあんまきを食べた。

夜ごはんに鶏肉のパン粉焼きをつくる。味付けは市販の粉に頼む。

 

1/16 

コロナ陽性。

 

1/17

昨晩は39度の熱があり、日記を書けなかった。今朝は37度まで下がった。喉が痛み、お腹が気持ち悪い。以前、コロナに罹ったときほどつらくはない。

昨日、耳鼻科で検査をした。先生は「いまはインフルのひとが多いね。ま、でもコロナも毎日一人くらいは出るから両方とも検査しますね」と言った。レアなほうだった。アルバイトをしていないので失うものがない。

 

1/18

髪を乾かすのに時間がかかる。渡されたのはカールドライヤーで、ブラシの部分を外してドライヤーのように使っている。いつもの1.5倍の時間がかかる。

 

1/19

『犬王』を観た。琵琶を弾いてみたい。

夜中に泣いた。また人に嫌われる妄想をしている。

 

1/20

『ウーマン・トーキング』を観た。日付が変わるころに寝た。目を瞑ると雨音が聞こえた。部屋に籠っていると天気を気にかけない。

 

1/21

群像1月号を読む。川上弘美さんと宮田毬栄さんの対談がよかった。川上さんが少女のようにかわいい。蟹の親子さんの『脳のお休み』が届く。カニの判子がかわいい。

明日からいつもの暮らしに戻る。

1/8-1/14

1/8 くもり

久しぶりに「いってらっしゃい」のLINEを送る。恋人のインフルエンザが治った。

アウターの袖をウタマロ石鹸で洗った。色がアイボリーで汚れが目立つ。袖以外が濡れないようにアウターを抱える。日が暮れたあとは部屋に干していた。母が「袖だけ外して洗えばよかったやん」と言った。このアウターは袖を外し、ダウンベストとしても着られるものだった。こういうどんくさいことをしばしばやってしまう。

夜、不安がやってきた。どうにか自分を励ましたくて行きたい舞台のチケットを買った。

 

1/9 晴れ 寒い

証明写真を撮りにいくので、「証明写真機」(又吉直樹『月と散文』)を読む。

近くの証明写真機はコープと駅にある。以前、コープのほうで失敗したので、駅のほうへ向かう。風が冷たい。アウターの袖からかすかにウタマロ石鹸の香りがする。証明写真機に入る。決済方法とモードをボタンで選ぶ。椅子の調整をして、顔の位置を確認しようと画面を見たら真っ暗だった。顔が見えない。これは壊れている、ということだろうか。「証明写真機」では、又吉さんも壊れた機械と出会った(そして機械と話していた)。まだ写っていない。まだお金を払っていない。上着とマフラーとショルダーバッグを抱えて、ごめんなさいと機械から出た。

コープの証明写真機へ。こちらのほうが百円安い。同じように操作して、椅子を調整して、前を向くと顔が写った。どうやら駅の機械は照明が壊れていたらしい。連続して三枚撮る。一枚目、半目。二枚目、寄り目。三枚目、マシ。三枚目を印刷した。ほんとうにマシだ。マイナンバーカードも免許証もひとに見せることが憚られるような変な顔なのに、今回はマシだ。帰りしな、何度も鞄から写真を出して、見て、「マシだ」と思った。

 

1/10 くもり時々雨

病院へ。薬を半分の量に変えてもらう。

 

1/11 晴れ

10時起床。薬の量が減っても起きられない。

15時、電話が鳴った。わたしが「はい」と相槌を打つたびに相手が小さく「はい」と言うのが気になる。新しいアルバイトが決まった。調子が良くなり、クリーニング屋・銀行・郵便局へ行って用事を済ませた。帰りにセブンイレブンでコーヒーを買う。十杯買う毎にクーポンがもらえるキャンペーンがあり、残り六杯となった。たぶん達成できない。コーヒーを「濃いめ」にするのがすき。

18時、イオンから荷物が届く。配達員が「寒くなりましたねえ」と言った。それから、妹、母、妹の順に帰ってきた。

 

1/12 晴れ

業務用フライヤーで揚げものをする夢を見た。起きたら11時。

昼寝から起きると17時だった。急いで米を炊く。カブ・厚揚げ・こんにゃく・豚肉を入れた煮物をつくる。味付けはうどんスープ。水を入れすぎてしまい、母に味を調節してもらう。カブがほろほろでよかった。

 

1/13  くもり 昼、にわか雨

9時起床。出掛ける日に寝坊をした。

大山崎駅集合。石清水八幡宮へ。車を停めてケーブルカーに乗る。電車と同じようにSuicaで通ることができた。人を分け入るように乗りこむ。髪を結って着物を着たこどもがきゃっ、きゃっ、と声を出していてかわいらしい。帰りは歩いて下ろうか、と話していたが、ケーブルカーが山を上っていくさまを見て「やめよう」と決めた。

恋人が「僕、厄年やねんな」と言った。「正月からインフルに罹ったし」「ほんまやな」

鳩みくじを引いた。きらきらぴかぴかの鳩だった。恋人は「豪華だ」と言った。豪華な鳩。運勢は小吉だった。「謙虚に」と書かれていた。正月のおみくじといい、当面の間、控えめに過ごすべきなのかもしれない。

右手に「厄除けうどん」の案内が出ていた。「食べたほうがいいんちゃう」と言う。出汁のよい香りを横切って、ケーブルカーのほうへ向かう。途中、雨がぱらつく。階段を降りれど降りれど、ケーブルカーに辿りつかない。もうこれは下山してるね、と笑う。「どこで間違えたんやろ」「うどんのところを曲がらんとあかんかったかも」「やっぱり?」十五分ほどで駐車場に着いた。さほどつらい道ではなかった。

昼はドトール珈琲農園へ。店員は水、カトラリー、「お会計の際、こちらをお持ちください」と鍵を置いた。店員が去ったあと目を合わせて笑う。わたしはパンケーキとコーヒー、恋人はフルーツサンド、ドトールドッグ、デカフェのコーヒーを頼む。待っている間「スイカゲーム」で遊んだ。パンケーキとともに来たメープルシロップはミルクピッチャーではなく、大きな入れものに入っていた。すきなだけかけられる。焼くのに時間がかかると言われたパンケーキを食べ終えても、ドトールドッグが来ない。店員を呼んだらすぐに持ってきてくれた。いつものドトールにあるジャーマンドッグよりもかためのパンのようだった。

恋人が電気毛布を買っていた。意外と安く、良さそうならわたしもほしいと思った。

19時前、Mさんと合流。「おかんとひとしな」という居酒屋へ。Twitterで知り合ったお姉さんが、お母さんとお店をはじめたと知り、皆で行くことになった。カウンター席に並んで座った。お通しを「おいしい」と食べていたら、お母さんが「うれしい。おいしいという言葉に敏感なんです」と言った。

Mさんが「これさらっちゃっていい?」と最後の一切れを取った。「さらう」「さらえる」は大阪の方言で「たいらげる」という意味らしい。

お母さんもお姉さんもよい具合に話しかけてくれてたのしい時間を過ごせた。どのお料理も美味しくてお酒がすすんだ。また行きたい。

Mさんが京都のほうに泊まると聞き、途中まで一緒に帰る。コンビニに寄った。雪見だいふくが厚もちになっていると教えてもらい買った。たしかに厚め。飛んで埼玉の話から、地元のスーパーや市のマークの話に発展した。皆、住んでいるところがちがうのでおもしろい。

 

1/14  晴れ

名古屋へ。

久しぶりに運転する。免許を取ってから高速道路を走るのは初めてだ。合流は命が削れるような気がする。大山田PAで運転を代わってもらう。みちまるくん焼きを食べた。助手席に座ると眠気がやってくる。

名古屋高速がやっているネックス・プラザへ行く。受付にいた「ナコちゃん」のぬいぐるみがかわいかった。

ぴよりんのカフェへ。二十組ほど待っていた。順番まで近くを歩く。ナナちゃん人形を見て、名鉄百貨店で鬼まんやあんまきを買って、キオスクの商品を眺めていた。一時間弱で順番がきて、店へ戻る。ショーケースに並んでいるぴよりんを見て、意外と小さいと思った。三つくらい食べられそうだが、一つにとどめておく。コーヒーとともに注文する。恋人はぴよりんのサンデーを頼んでいた。隣の席のひとはスタンダードの黄色ぴよりんと期間限定のピンクぴよりんを並べて写真を撮っていた。小さいものは並ぶとかわいい。小さいし軽い。あっという間に食べ終えてしまった。

f:id:y0kan:20240115165830j:image

コーヒーを飲みながら、次の行き先を決める。これは「旅行」ではなく「おでかけ」だから、適当でいいねん、とふたりで話す。大阪や京都で遊ぶときと似た心地でいる。

伏見で降りる。検索をすると「伏見」という地名は京都の伏見からきているようだった。名古屋市科学館へ行くと、チケットの購入列ができていた。電子チケットであればスムーズに入場できるようなので、近くのコンビニでチケットを発券して入る。以前、海遊館でも同じ手を使った。ハンズオンの展示が充実していたように思う。

歩いておかげ庵へ。大福を焼いた。恋人はおでんを食べていた。おでんの具の話をした。恋人の家はこんにゃくと糸こんにゃくの両方が入っていると聞いた。うちはどちらかひとつか、こんにゃく発表が入っている。食べている間に日が暮れて、街灯がつき、電飾が光っていた。

散歩して、山ちゃんで夕食を食べる。パイナップル酎ハイを、恋人はパイナップルジュースを頼む。同じパイナップルの飲みものなのに味が違った。たこわさは辛かった。お酒を飲むわたしがたこわさを嫌いで、お酒を全く飲めない恋人がたこわさを好んで食べているのがおもしろい。チクチー揚げというものがすきだった。

はやめに名古屋を出る。御在所SAを通過するころ「大学のときカーシェアして御在所にごはんだけ食べにいくのしてたよ」と教えてもらった。そういうのいいなあと思う。鈴鹿・土山に寄って、家路についた。

1/1-1/7

1/1 くもり

初日の出を背に出勤。ショッピングモールの外には既に福袋の待機列ができていた。開店前の仕事を教わる。こっそり欠伸をする。さすがに眠い。働いて声を出しているうちに元気になる。手を真っ直ぐ・高くあげて「奥のレジでお伺いいたします」とお客さんを呼ぶ。こんなふうに手をあげるのは小学校ぶりだ。

横に揺れる。地震だ。吊り下げられた電気が大きく揺れる。揺れがつづく。震源に近いのだろうか。そうでないのなら、もっと揺れの強い地域があるのではないか。家族は、友人は、恋人は大丈夫だろうか。動揺と冷静さが同時にうまれる。揺れがおさまり、レジを再開。お客さんに震源は石川だと教えてもらった。そこから退勤までの1時間は気が動転していた。何事もなかったかのように、皆、買いものをつづけていた。館内放送もなかった。

元日出勤特典にカルビ弁当をもらった。焼肉が苦手なので持ってかえって妹にあげる。夜におせちを食べた。伊達巻が重箱の25%を占める。わたしたちのすきなものだけを詰めたおせち。正月の旨いかまぼこに醤油をかけて食べるのがすきだ。皆ですきな練りものの話をした。

 

1/2 快晴

16時退勤。少年が河川敷で凧を揚げていた。

初詣へ。おみくじは小吉で妹と同じ番号だった。「自重が必要な時です」とあった。財布のポケットからおみくじが四つも出てきた。おみくじを引くのがすきだ。

 

1/3 くもり

炬燵に入り、頭から毛布を被り、泣いた。ドーナツ屋のバイトをやめることにした。

中津駅で降りる。シネ・リーブル梅田へ。真ん中のほうの席を選んだ。「前のひとが大きかったら見えにくいかもしれません」と言われる。売店でラッシーを買った。10分前に入場。前のひとはそこまで大きくなかった。よく見える。わたしの観た回は完売だった。

f:id:y0kan:20240108114104j:image

『枯れ葉』を観た。アンサが列車に揺られている描写がすきだった。劇中歌もよかった。曲を聴きながら梅田駅のほうへ向かう。どこも人でいっぱい。紀伊國屋で群像を買って、ドトールに入る。昼食をとりそびれたのでジャーマンドッグを頼む。本を読んだり、映画のホームページを改めて読み直したりして過ごす。よい映画だった。今年は積極的に映画館や美術館へ足を運びたい。

17時。雨が降りそうだったので帰る。ひとりの外出は3,4時間がちょうどよい。

Syntynyt suruun ja puettu pettymyksin

Syntynyt suruun ja puettu pettymyksin

  • Maustetytöt
  • ポップ
  • ¥255

 

1/4 くもりのち晴れ

昼食をとりながら『トーベ』を観た。創作への気持ちが湧く。

夕食をとりながら『ぼっち・ざ・ろっく』を観た。

 

1/5 晴れ

15時ごろ、ホリーズカフェへ。ブレンドコーヒーを頼む。近くに座ったひとが「抹茶ラテ飲むの、久しぶり~」と言う。抹茶ラテがあることを知らなかった。ブラックコーヒーを飲むようになってから、コーヒー以外の飲みものを選ぶこと(というのか、飲みものに悩むこと)が減ったように思う。ブレンドが安くて美味しい。ブレンドを選べば間違いない。安定を選ぶようになった。コーヒーを飲みほすとカップの底に「大吉」と書いてあった。レシートに「大吉が出たらもう一杯」とあり、おかわりをもらいに店員さんに声をかけた。何度も「おめでとうございます」と言われ、カップは回収され、「大吉無料券」をもらった。無料券の期限は一か月だと言った。カップを失ったわたしは帰るほかなかった。

 

1/6 くもり

8時起床。夢に高校のクラスメイトが出てきた。気分はあまり良くない。

久しぶりに図書館へ行く。本を借りて返す。返して借りる。外出の理由のひとつにしようと思う。絵本と児童書を借りた。他にも借りたい絵本があったが、持ってきたトートバッグに入らないと判断し、断念。次はもうすこし大きめのバッグで来よう。雨が降りそうだった。

 

1/7 くもり

Webサイトをつくっている。今月末を目処に完成させたい。

富士日記(中)』を読み終える。半年かけて読んでいた。その半年の間に二度、河口湖へ行った。印をつけたところを読み返していたらこんな文章があった。

今年は伊達巻をよく調べないで、安いのを買ってしまった。うっかりした。伊達巻を食べるのが、この世の楽しみの一つである私なのに。今年買った伊達巻は、イヤにつるつるぴかぴかしていて、おいしくなさそうである。百五十円である。いいのは四百五十円である。(p.74)

わたしもおせちの中では伊達巻がいっとうすきである。武田百合子とは生きた時代も、住んでいた場所も、職業も異なるのに、彼女を遠いひとだとは思わない。

『光る君へ』がはじまった。pixivですきなコンテンツの二次創作を読みあさっているときと同じ心地がした。これはたのしみ。

12/25-12/31

12/25 晴れ

起きてシャワーを浴びる。昨晩、旅行から帰ってきてそのまま眠った。風呂からあがりドライヤーをしていたら「何事かと思った」と恋人が起きてきた。コメダで食事をとった。わたしはたまごドッグを、恋人はみそカツパンを頼む。たまごドッグは適量、みそカツパンは大きめ。お腹がいっぱいになって一切れくれるだろうと思っていたら案の定くれた。

スケートへ。一周目で転ぶ。お尻から頭まで一直線に痛みが走る。くらくらする。すこし休む。くらくらが止んでからまた滑る。恋人は要領を得てするすると滑っていく。わたしが一周する間に二周も三周もしている。「滑ってないやん、歩いてる」と笑われる。身体のバランスが崩れるたびにお尻が痛む。これは当分痛い。

帰宅したらAmazonから荷物が届いた。身に覚えのない荷物。開けると紅芋タルトが入っている。この紅芋タルトに見覚えがある。わたしがほしいものリストに入れていたもので、わたしのほしいものリストを知っているのはMさんだけだ。LINEで訊くとやはりMさんからだった。やられた、と思う。今度お礼しよう。

 

12/26 

涙が止まらずバイトを休む。

 

12/27 くもり

眩暈がひどくて早退させてもらう。旅行の疲れなのか、スケートでのお尻を打ったからか、はたまた睡眠薬が合っていないのか。珍しく身体が不調だ。涙も出る。

恋人にある提案をしてみたら「いいやん」と返事がきた。あっさり。

 

12/28 晴れ あたたかい

頭痛がする。目の疲れも感じる。バファリンを飲む。

 

12/29

7時に恋人へ「いってらっしゃい」のLINEを送って二度寝する。最近はこのスタイル。

9時起床。妹に朝マックを買ってきてもらった。パンケーキを頼んだ。バターとメープルシロップが二セットついていた。ひとつは冷蔵庫へ。食べ終えたらまた布団へ。「ポケ森」をする。「おいしいぶどう」がなっていた。お、と思う。「どうぶつの森」のくだものは果汁グミみたいな見た目をしている。それからだらだらとTwitterを見る。ひとの悪口を見てなんになるのだろう。健康に悪いのでやめたい。

年末という実感がない。仕事納めも帰省もない。冷蔵庫に貼られた献立表(ホワイトボード)の「日:そば」の文字だけが年末を感じさせる。

 

12/30 晴れ

「ドーナツどれがすき?」 「ゴールデンチョコレートです」 「ゴルチョかあ、ケーキ系おいしいよね」 「なにがすきですか」 「一周回ってポン・デ・リングかな。ポン・デ・リングプレーンがすきな尖ってた時期もあったけど」

 

12/31 くもり

5時、足が痛すぎるあまり目が覚める。お手洗いに行くことですらつらい。この痛みが続いたら働くどころか、まず自転車に乗れない。身体を丸めて足を揉みながらまた眠る。次に起きたらもう何ともなかった。

休憩中、トイレで泣く。きつく当たられた。何がだめだったのだろう。わたしの返答が良くなかっただろうか。仕事はおもしろいし、接客もすきだけれど、従業員の顔色を窺って働くことは苦痛だ。個室ですきなだけ涙を流すと落ち着いた。

2023年が終わる。しかし、今年を振り返ることはない。ただ区切りがあるだけで、明日からも同じような日々がつづく。つづくことを祈っている。